無駄吠えが少ないと説明された犬を飼った、こんなに吠えると思わなかった、近隣への騒音が心配と愛犬の無駄吠えは飼い主にとってとても深刻な問題事です。

どんなに厳しく叱っても、色々なしつけマニュアルを読んでも解決できなかった無駄吠えも、飼い主が掛け声の選び方を変えるだけで瞬時に改善出来る事があります。

無駄吠えに悩む方ならきっと思い当るしつけ方の間違えをここで改善しておきましょう。

■犬の無駄吠えの原因には先天的な要因と後天的な要因とがあります

今や犬を室内で飼うのはごく当たり前のことです。

その為には家族と暮らすルール、近隣に迷惑を掛けないことをしっかりと身に付けさせる事が必要であり、飼い主の義務です。

これが犬の「しつけ」です。

犬のしつけと聞くと、お座りやマテを覚えさせる事をイメージする方が大多数です。

ただ実際の生活の中でお座りやマテはさほど意味を成す行為ではなく、中には食事の前の一瞬芸程度に収まっている事も少なくないでしょう。

犬と暮らすうえで、お互いがストレスを感じることなく、近隣や周りに不快な思いをさせないことを考えた場合、無駄吠えは何よりも早期に改善が必要な課題と言えます。

先天的な原因の犬種

まず先天的な要因で無駄吠えをするタイプの犬種がいます。

代表的な犬種は

①ダックス
②ビーグル
③猟犬種

です。

これらの犬種は本来狩猟の場で活躍することを目的に輩出されています。

狩猟の中でも獲物を追いかける事、追いかけた獲物の居場所を大声で鳴く事で主人に伝える事が役割です。

主人とのコミュニケーションの手段として、大声で吠える事が潜在的な能力として備わっています。

その為、

①散歩に行きたい
②ご飯が欲しい
③遊びが楽しい
④飼い主の帰宅が嬉しい
⑤散歩中に他犬を見かけると嬉しい

など自身のテンションが上がるとつい大声で吠えてしまいます

決して攻撃的な意味で吠えているわけではなく、潜在的な能力で仕事をし、コミュニケーションを図っているにすぎません。

しかし飼い主の立場からみると、毎日帰宅時に大声で吠える、来客に吠える、食事など日常的な世話の都度吠えるとすべてがストレスであり、無駄吠えと捉えてしまいます。

このようなタイプの犬種は、興奮状態になることで、無意識に大声が出てしまうので、なかなか事前のコントロールが難しいタイプです。

無駄吠えをしている最中に飼い主が大声で叱ったり、追いかけたりという行為に出ると益々興奮状態が強まり、かえって声が大きくなります。

さらに自身の興奮が治まると自然と泣き止み、全く気にする素振りもなく飼い主の傍に駆け寄ってくるので、飼い主自身もしつけの効果がない、頭が悪いと理解してしまうのです。

後天的な原因の犬種

次に後天的な要因で無駄吠えをするタイプの犬がいます。

代表的な犬種は

①チワワ
②パピヨン
③ポメラニアン
④ヨークシャテリア

などです。

これらの犬種は本来愛玩犬として輩出されているので、潜在的に吠える事を身に付けていません。

これらの犬種がむやみに無駄吠えをする理由は恐怖心、警戒心が原因です。

つまり幼犬期に十分な社会性を身に着けずに成長をしてしまった事で、日常の生活音や他犬、他人との交流が苦手で、常に緊張状態にある為です。

このタイプの犬種は人間との共生が得意で、一旦ルールを覚えさせるとスムーズに従う事が出来るという特性をもっています。

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■犬は本来無駄吠えをしない性質です

犬は本来必要な時以外は無暗に吠える事はありません。

これは狼を祖先とする犬の習性を考えると明白なことです。

野生の環境下で些細な音や他犬を見つける度に吠えていては自分自身の身を危険のさらすことになるからです。

当然、狙っていた獲物は鳴き声に驚き逃走してしまいますから獲物を取り逃がすことにもなります。

しかしペットとして暮らす犬の大半が無駄吠えをするという事は、

①吠える事を必要だと思うシチュエーションにある
②吠える事が必要だとしつけられている

のいずれかであると言えます。

犬は吠える事を必要だと感じる理由は

①身の危険がある
②同じ群れ(家族)に危険が迫っていると感じている
③以前に危険を感じた時と同じシチュエーションになり、過去のトラウマがフラッシュバックしている

為です。

これらを日常生活にあてはめると

①玄関チャイムが鳴り、見知らぬ人が現れた
②他犬と散歩で遭遇し、相手から攻撃的な態度を取られた
③理由はわからないものの、飼い主から厳しく叱られた

という場面が当てはまります。

中でも玄関チャイムに反応し無駄吠えをする犬はとても多く、なかなか改善の糸口が見いだせず困り果てている事でしょう。

このような無駄吠えの原因は幼犬期の社会化が不足している為です。

子犬を家族に迎えるまでの状況を考えてみましょう。

大抵の子犬はブリーダーのもとで誕生し、ペットショップの店頭に並び、新しい家族の元へ迎えられます。

この時、実は新しい家族の元へ迎えられるまでに玄関チャイムという物を知らずに過ごしている子犬がたくさんいます。

新しい家族の元で生活を始め、初めて玄関チャイムという突発的に鳴る音を知る、玄関チャイムがなると途端に飼い主が慌ただしく動きだす、玄関が開き見知らぬ他人が自分の縄張りに侵入するという流れが子犬に突如起こるのです。

当然のことながらまだ新しい生活環境に慣れていない子犬はこの出来事に驚き、条件反射的に攻撃という行動に出ます。

この行動がいわゆる無駄吠えです。

無駄吠えの程度はそれぞれの子犬にとって程度が異なる

①新しい環境に来たその日から大声で吠える子犬
②始めの数か月は全く無反応だったものの、生後半年を過ぎるころから、過剰に吠え始めるようになる子犬
③物陰に隠れながらも、威嚇しつつ無駄吠えをする子犬

などです。

タイプは違えど、いずれも相手を攻撃し、威嚇し、興奮状態にあります。

本来であれば、子犬を家族に迎えたその日のうちに、玄関チャイムのように突発的に起こる日常生活音に慣らすためのしつけを行う事が理想的です。

①家族の誰かが玄関チャイムを鳴らす
②玄関ドアを少しだけ開け、隙間からドッグフードを転がし入れる
③子犬が食べきったころ合いを見計らって、玄関から姿を現す

というように玄関チャイムがなっても、一切危険なことが起きないという事を子犬に理解させます。

また、室内にいる家族も玄関チャイムが鳴ると途端に行動に出る訳ではなく、子犬に同対処すべきかを指示したうえで玄関に向かう必要があります。

この練習を1,2週間不定期のタイミングで繰り返すと次第に子犬は自身の獲るべき行動を理解し、玄関チャイムが鳴った事を行動指示だと認識するようになります。

■玄関チャイムの理想的な対処法

無駄吠えの代表格といえる玄関チャイムへの無駄吠えは、犬に正しい行動指示をだすことで改善できます。

具体的には

①室内に犬が一時的に避難出来る場所を常時設置しておきます
(ハウスやキャリーケースなど)
②玄関チャイムが鳴ります
③鳴ると同時に愛犬に「ハウス」と指示をだし、ハウスもしくはキャリーケースの中に自ら入る様指示をだします
④愛犬が入った事をよく褒め、ご褒美を与えその上で玄関に応対に向かいます
⑤愛犬が吠えずに待機出来ていた場合、ハウスから出す前に再度ご褒美を与え、十分に褒めてからハウスを開け解放します

この時、待機中に愛犬が吠えてしまった場合、応対を中断してしっかりと叱ります。

場合によっては大きな音などで愛犬を驚かすという方法も効果的です。

この手順を踏むと、愛犬が飼い主と一緒に玄関先まで出てしまい来客や宅配業者に吠える、飛びつくという問題がそもそも発生しないことになります。

例え無駄吠えをしない犬であっても無暗に玄関先まで出てしまうことはとても危険です。

■無駄吠えが改善されないのは、指示を間違えているからです

愛犬の無駄吠えに悩む飼い主の多くは、どんなに叱っても効き目がない、改善しないと感じています。

実はその原因は飼い主自身の接し方、指示の出し方が間違えているからです。

愛犬が無駄吠えをした時、多くの飼い主は

「ダメ」
「うるさい」
「愛犬の名前を厳しい口調で呼ぶ」
リードや首輪を強く引っ張る

などの行動をとりがちです。

しかしこれらの言葉の意味を愛犬に教えた事があるのでしょうか?

お座りと言われたら座り、オイデと言われたら傍に駆け寄るというように無意識のうちに、愛犬に言葉と取るべき行動を教える事を行ってはいても、「ダメ」や「うるさい」という言葉に対してどのような行動をとる事が正解なのかを教えていない場合、愛犬はますます混乱し、パニック状態になります。

その為に無駄吠えの回数は増え、いつまでも興奮状態で鳴き続けるのです。

「ダメ」という言葉を飼い主が発した時に、フセをするように愛犬に教えるという方法があります.

この手法の場合、犬はふせた状態で無駄吠えをする事が身体機能的に不可能なので、自然と無駄吠えが終わります。

もちろんフセが出来た時、瞬時に褒める事が成功の鍵です。飼い主の支持に従い、正しい行動をとれたのですからここはしっかりと褒めるべきタイミングです。

また無駄吠えをしている愛犬に「ハウス」と声を掛ける方法もあります。

ハウスという指示に従い、愛犬自らがハウスに戻れば自然と興奮状態は収まり無駄吠えも終わります。

このように無駄吠えを改善する為には、愛犬に吠えるのではなくどのような行動をとるべきかを飼い主が明確に、愛犬に理解出来る言葉で指示をだすことが必要です。

このテクニックを飼い主自身が身に付けておくと、これまで深刻に感じていた無駄吠えをあっさりと改善することができるでしょう。

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